TOP >> 美容・健康 >>

瞑想効果の科学的な根拠 ー 脳を変化させ免疫力をアップさせる?!

瞑想効果の科学的な根拠 ー 脳を変化させ免疫力をアップさせる?!

瞑想は脳を変化させ免疫力をアップさせると言う、瞑想効果の科学的根拠をご紹介します。

ビル・ゲイツ や スティーブ・ジョブズ といった大企業経営者、海外セレブたちの間で「瞑想」がブームになっていることは、日本でも話題となりました。

瞑想は健康に良い(ex 脳機能の向上、免疫力アップ、etc...)という話が まことしやかに囁かれていますが、都市伝説の類だと真に受けない人も大勢いることでしょう。

しかし、世界各国で行われた「瞑想と脳」に関する研究結果は、瞑想に凄まじい効果があるという事実を、私たちに示しています。

瞑想効果の科学的な根拠 ー 脳を変化させ免疫力をアップさせる?!

1.瞑想は記憶力を向上させ、ストレスに打ち勝つ心を作る

米UCLAの研究チームは、瞑想が脳に与える影響を探るべく 44名の被験者を集めました。

集めた被験者の半分は 長年に渡る瞑想の習慣を持っており、もう半分は瞑想の習慣を持っていません。そして、被験者全員の脳をMRIを用いて検査しました。

(なお 瞑想の習慣があるグループは、一日に10〜90分間の瞑想を 平均24年間続けていたとのことです。)

MRIで脳を検査した結果、驚くべき事実が判明。

なんと瞑想の習慣があるグループは、脳内の「海馬」と「眼窩前頭皮質」と呼ばれる部位が、非常に大きく発達していました。

一方、瞑想の習慣が無いグループには、同様の現象は一切見受けられなかったそうです。

海馬は「記憶」、眼窩前頭皮質は「意志の決定や感情の調節」を司る部位だと言われています。

そのため、発達した海馬からは「記憶力の良さ」を、発達した眼窩前頭皮質からは「ストレスへの強い耐性」を、それぞれ推測できるのだとか。

研究チームのエイリーン博士は、次のようにコメントしています。

「瞑想をする人々が "肯定的な感情を持ちながらも ずば抜けた集中力を持つ理由" の一端を、この観察結果から垣間見ることができる。」

※ この研究論文は、アメリカ科学振興協会のWebサイトに掲載されています。

2.瞑想には脳細胞の老化を抑える効果がある

瞑想には脳細胞の老化を抑える効果があるという研究結果が報告されています。

研究チームは 瞑想の習慣がある50名と 瞑想の習慣が無い50名の脳を撮影し、脳内の灰白質・白質・髄液の量を年齢別に調査しました。

(この実験に参加した被験者の平均年齢は51歳で、瞑想の習慣があるグループの瞑想歴は 全員20年間以上とのこと。)

その結果、瞑想が習慣化している人々は 実年齢に比べ、平均7.5歳も脳の年齢が若いことが判明。

また、実年齢と脳年齢の違いは、瞑想が習慣化しているグループの高齢者ほど、顕著に現れたそうです。

「瞑想には老化による脳細胞の損傷を防ぐ働きがある」と研究チームは推測しており、先行して行われた加ブリティッシュコロンビア大学の研究においても、「瞑想をすることで脳の容積が増加する」ことが報告されています。

※ この研究論文は "NeuroImageジャーナル" に掲載されています。

なお 一部の研究者は、この論文内容に対し「瞑想が脳の健康維持に有効なのではなく、(脳を含めた)全身の健康を心掛けている人々(ex 食生活、睡眠、ストレス解消 など)の中に、瞑想好きが多いだけなのではないか?」と反論しています。

3.瞑想には幸福度を増加させる効果がある

米ウィスコンシン大学の研究チームは、1万〜1万5000時間も瞑想修行を積んだチベット僧侶175名を対象に、脳の部位別活性度を調査しました。

その結果、長時間の瞑想経験がある者は「右前頭葉に比べ 左前頭葉が遥かに活発に活動している」ということが明らかになったそうです。

左前頭葉とは、幸福・喜び・楽天性・情熱 といった肯定的な感情に深く関わっているとされる脳の部位。一方の右前頭葉は、不安・不幸・緊張・苦痛 といった否定的な感情に深く関わっているとされる脳の部位です。

この実験結果を一言でまとめるならば、瞑想には人生の幸福度を増加させる効果がある と言えそうです。

4.瞑想でイライラや短気とは無縁になれる

米ハーバード大学の研究チームは、社会人を対象に 瞑想を1日40分ずつ 2ヶ月〜1年間実施してもらい、脳の変化を観察しました。

その結果、脳内の慈悲心・幸福感を感じる部位の厚さが、0.1〜0.2mm厚くなったそうです。

すなわち、瞑想によってイライラや短気を無くせる ことが推測できます。

5.瞑想には免疫力を強くする効果がある

米ウィスコンシン大学の研究チームは、被験者48名を対象に 次のような実験を行いました。

全員にインフルエンザワクチンを接種させた後、全体を2グループに分けます。そして片方のグループのみ毎日瞑想をさせ、これを8週間継続させました。

実験終了後に血液検査を行ったところ、毎日瞑想をしたグループは そうではないグループに比べ、体内のインフルエンザ抗体数が遥かに多い(=それだけ 病気に掛かりにくい状態)ということが判明。

また、毎日瞑想したグループは、左前頭葉が右前頭葉に比べ 遥かに活発に活動していたそうです。(この実験結果は、上でご紹介したチベット僧侶の実験結果とも同様です。)

「右前頭葉に比べ左前頭葉が活発に活動しているほど、免疫力が高い」という実験結果もあるそうで、これらを踏まえ 瞑想には免疫力を強くする効果がある ことが明らかとなりました。

なお この実験によって、数十年間の修行を積まずとも、瞑想の恩恵は比較的短時間で得ることが可能という点も 明らかとなりました。

6.瞑想の方法

最後に、瞑想の方法をご紹介します。

  1. イス または 床にクッションなどを敷き、苦痛なく座れる環境を作ります。
  2. 背筋をピンと伸ばして、肩の力を抜いて座ります。
  3. 両手の指先を組みながら、そのまま両手を太ももの上に降ろします。
  4. 目をつぶり、自らの呼吸を意識します。その際、何も考えてはいけません。
  5. 4の状態をずっと維持します。

瞑想の肝は「力を抜いて何も考えない状態」を維持することにあります。

「何も考えない状態」を「無心になる」とも言いますが、これが非常に難儀。瞑想を始めてある程度時間が経つと、必ず雑念が湧いてきてしまいます。

現代において、仕事・健康・お金・人間関係に何ら不満を持っていない人などいませんから、ふとした瞬間に これらが頭をよぎり、心が乱れてしまうのです。

そのため、無心になることが難しい場合には、呼吸の数を数えましょう。

「吸って、吐く」を1回とし、10まで数えたら 再び1から数え始めます。

また、瞑想で無心になると 時間が経つことすら忘れてしまいます。

仕事や学業の合間に瞑想をする場合は、アラームのセットを忘れないようにしましょう。

この記事のまとめ

瞑想効果の科学的な根拠 ー 脳を変化させ免疫力をアップさせる?!
  1. 瞑想は記憶力を向上させ、ストレスに打ち勝つ心を作る
  2. 瞑想には脳細胞の老化を抑える効果がある
  3. 瞑想には幸福度を増加させる効果がある
  4. 瞑想でイライラや短気とは無縁になれる
  5. 瞑想には免疫力を強くする効果がある

膨大な量の情報が飛び交う現代だからこそ、何も考えず無心になる「瞑想」が脚光を浴びているのかも知れません。

上でご紹介したように、 瞑想には僅か数週間で脳の構造を変化させる力があります。

興味のある方は、早速今から瞑想を始めてはいかがでしょうか?^^

何らかのお役に立てましたら幸いです♪