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ファストフードは脳にも悪影響!認知能力の低下につながるという研究結果

ファストフードは脳にも悪影響!認知能力の低下につながるという研究結果

ファストフードが脳にも悪影響(認知能力の低下 = 馬鹿になる)という研究結果をご紹介します。

ジューシーなハンバーガーやフライドポテト、美味しいコーラ。・・・これらが美容にも健康にも悪いことは散々言われてきていますが、つい食べたくなってしまうのがファストフードの怖ろしいところ。

ところで最新の研究によれば、ファストフードは美容・健康面だけではなく、なんと脳にも悪影響なんだそうです。

しかも、その現象は10代の若い子たちほど強く現れるのだとか…。

ファストフードは脳にも悪影響!認知能力の低下につながるという研究結果

「ファストフードが習慣化している若者たち」を対象にした研究

西オーストラリア大学にあるテレソン小児健康研究所の研究チームは、14歳の青少年602名を対象とした追跡調査を実施しました。

その追跡調査とは、青少年たちを「ファストフードをよく食べるグループ」と「そうではないグループ」に分け、14歳の時の認知能力と 17歳になった時の認知能力を、それぞれ測定するという内容です。


結果は驚くべきものでした。

14歳の時点では 両グループにおいて認知能力に大差なかったはずが、17歳になった時点では明らかにファストフードをよく食べるグループの認知能力が劣っていたというのです。

ファストフードと認知能力(脳機能)に関する、研究チームの分析

この結果に対し、研究チームは「油で揚げた食品と肉類(ex フライドポテトとハンバーガー)には、オメガ6系脂肪酸が非常に多く含まれている。このオメガ6系脂肪酸が、認知能力の減退に大きな関連がある」と分析しています。

研究チームによれば、オメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸の最も理想的な比率は「1:1」。しかし ファストフードに含まれている脂分の比率は、なんと「1:20」〜「1:25」。

ファストフードではオメガ6系脂肪酸の比率が極めて高いとのことです。


研究グループの中心となっているアネット博士は、「ファストフードが健康に悪影響であるという事実は、すでに多くの研究によって明らかにされてきた。しかし今回の研究を通じ、(ファストフードが)認知能力にも悪影響を及ぼすということが新たに明らかになった」とコメントしています。

アネット博士はさらに、「飽和脂肪酸と単純炭水化物の過度な摂取は、脳内の海馬(記憶をつかさどる部位)の機能を損傷させる。青少年期は脳の発達において重要な時期であり、青少年期にファストフードを食べ過ぎることは避けた方がよい」とアドバイスしています。

用語解説

飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸

脂肪は「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に大別されます。

LDL(悪玉コレステロール)の元になり、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす原因となるのが飽和脂肪酸。一方、LDLを減らす効果のある いわゆる"良い脂肪"が不飽和脂肪酸です。

ところで、「良い脂肪」「悪い脂肪」とは言っても、実は飽和脂肪酸・不飽和脂肪酸の両方が、人体にとって欠かせない栄養素。飽和脂肪酸が少なすぎても、不飽和脂肪酸を摂り過ぎても、健康へ害を及ぼします。

現代人は飽和脂肪酸を摂り過ぎがちになるのが問題なんです…。

オメガ3系、オメガ6系

上でご紹介した「不飽和脂肪酸」をさらに詳しくみると、オメガ3系・オメガ6系・オメガ9系に分けることができます。

オメガ3系は主に魚などから取れる脂肪で、頭を良くすると言われる「DHA」もこの仲間。

そして、オメガ6系は一般の植物油、オメガ9系は主にオリーブ油などに豊富に含まれる成分です。

どれが悪でどれが善というわけではなく、全て人体にとって必要な栄養素であり、摂取バランスが偏るのが 最も人体に悪影響を及ぼします。

単純炭水化物

砂糖や精白した穀物などに多く含まれ、炭水化物の中でも特に消化吸収が早い(専門用語を使うと、分子が小さい)栄養素のことです。

即エネルギーを生み出してくれるためアスリートには必須ですが、一般人が摂り過ぎると、急激に血糖値が上昇し、糖尿病になる危険性があります。

この記事のまとめ

ファストフードは脳にも悪影響!認知能力の低下につながるという研究結果
  • 「ファストフードが習慣化している若者たち」を対象にした研究
    「ファストフードをよく食べるグループ」と「そうではないグループ」に分け、14歳と17歳時点での認知能力を測定。その結果、ファストフードをよく食べるグループの認知能力が大きく劣るようになったことが判明。
  • ファストフードと認知能力(脳機能)に関する、研究チームの分析
    最も理想的なオメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸の比率は「1:1」。しかしファストフードの比率は「1:25」。「摂り過ぎたオメガ6系脂肪酸が認知能力の減退と関連がある」と研究チームは分析。
  • 用語解説
    脂肪は「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に大別され、不飽和脂肪酸はさらに、オメガ3系・オメガ6系・オメガ9系に分けられる。砂糖などの単純炭水化物は、急激に血糖値が上昇し糖尿病になる危険性がある。


ファストフードは「飽和脂肪酸が豊富なため美容・健康の大敵」「不飽和脂肪酸のバランスが偏りすぎているため脳に悪影響」と、栄養学的に見た場合 まさにジャンクフード!

お手軽に美味しく食べられるとはいえ、決してファストフードを習慣化させてはいけないということが分かります…。

成長期のお子さんをお持ちの方は、特にお気をつけください。

何らかのお役にたてましたら幸いです^^